2005年10月アーカイブ

機動戦士ZガンダムI 星を継ぐ者機動戦士ZガンダムI 星を継ぐ者
発売元:バンダイビジュアル
価格:6,300円

始めに言っておきますが、僕は決してアニオタではありません(笑)。ただ、ガンダムだけは別格なわけで、きっとタバコさえあれば延々と一晩中でも語れるぞ、という筋金入りのファンなだけです。んなわけで買ってしまいました、『機動戦士ZガンダムI 星を継ぐ者』のDVDです。エントリがエントリだけに、中にはネタバレな情報も入ってますので、まだ見ていなくて楽しみにしている人は読み飛ばしてくださいませ。

基本的には1985年に放送されたTV版のカットに新しいカットを加えて再編集したもの。今作ではカミーユのエゥーゴ参加からジャブロー攻撃、カラバとの合流からシャア・アズナブルとアムロ・レイの再会までがメインストーリーとなります。この作品を見て最初に思ったのは、尺が短すぎること。なぜ90分にまとめたのかしらと勘ぐりたくなる。初代ガンダムの再編集版は1〜3すべて2時間を超える編集をしていたわけだし、その初代ガンダム(全43話)よりもTVの放送回数は7回多かった(全50話)わけだから、再編集版もそれに従って長くなってもいいと思うんだけど。ちょっとカットしすぎじゃないかしら。

とりあえず簡単にカットされてしまったところを挙げてみると、まずカミーユがジェリドに喧嘩を売って拘束されるシーン。なぜか最初からカミーユは拘束されています。まあ、これはカミーユの母親がジェリドに殺された後のマークII対ハイザックの戦いの間にわかるように編集されていますが。30番地コロニー後のライラ・ミラ・ライラとの戦闘シーンや月面でのマークII vs マラサイの戦いも全面カット。あのシーン、迫力があって好きだったんだけどなあ。エマ・シーンのエゥーゴ合流後は月には向かわずに直接大気圏突入するストーリーになっています。という感じなので、ライラ・ミラ・ライラの戦死は大気圏突入時のエピソードの中に組み込まれています。初代ガンダムの再編集版も、微妙に時間軸が異なっていたり(オデッサの作戦とリュウ・ホセイの戦死の順番が逆になっていた)していたわけで、ある程度のそういった無理矢理なつなぎを覚悟していたんだけど、ジェリドとライラ、ライラとカミーユのコミュニケーション表現がかなり希薄でした。

ジャブロー攻撃シーンは比較的忠実に描かれていたものの、アウドムラでジャブローを脱出した後にロザミア・バダムとブラン・ブルタークが同時に攻撃をかけてきたと思えば、アムロがカラバ・エゥーゴに参加に二の足を踏みながら悩んでいる心理描写などがカットされ、突然輸送機に乗りこんで参戦してくるなど、性急な編集になっていることは否めない感じ。

そのほかにも、レコア・ロンドがやけにカミーユに冷たかったり、ファとカミーユの関係性の表現が希薄だったりと、細かく挙げたらきりがないんだけど、このあたりは再編集版ということで仕方ないとは思います。という感じなので、やはり疑問は「なぜ尺が90分?」というところに行き着くわけです。少なくとも初代ガンダムの映画版ぐらいの尺(120〜130分前後)にすれば、もうちょっと丁寧な描写ができたんではないかなあと思うんだけどね。Zのストーリー自体、全作のアムロとララァのように、戦闘を通してのコミュニケーションよりも、人と人との直接的なコミュニケーションに重きが置かれていた(やけにモビルスーツを降りて直接会話するシーンが多かった)わけだから、もうちょっとそういうコミュニケーションのシーンを重点的に編集してくるかなあと思ったんだけど。

と、まあ、不満をたらたらと書き連ねたわけですが、やっぱりストーリーとしてはおもしろいものだったので、それなりには満足しています。すでに公開されている『機動戦士ZガンダムII 恋人たち』を見てみたくなったりしているので。すでに見た人からは、引くぐらいラブシーンが多かったとのことで(笑)、まあそれはそれでZのテーマだったということで。劇場に見に行くのもちょっとアレなので、はやくDVDがでないかなあと願ったりしています。

Panasonic DVカメラ NV-C2久しく使ってなかったPanasonicのDVカメラ『NV-C2』を引っ張り出してきました。このカメラ、もともとは友人の初子が生まれるときに、「そんなぼろいカメラで大切な子どもを撮影するんか、えぇ?」と半ば脅迫じみた言葉をかけ、二束三文で買い取ったやつなんで、かなり古い代物です。impress watchによると、発売のリリースは1998年だから、すでに7年前のカメラだということになります。

で、なんのために引っ張り出したかというと、スカパー!で放送された番組をテープにバックアップしておこうと思ったから。キャプチャボックスにはIO DATAのGV-1394TV/Mを使っているので、録画したデータはDVコーデックのmovファイルになり、2時間の番組となると、データの容量が20GBを超える大きさになる。これをデータとして保存しようとすると、HDDがいくつあっても足りない状況になってしまうので、単価がかなり下がってきたMini DVテープに撮っておけばいいかと思ったわけです。

 前述のように、かなり古いカメラなので、ノンリニア編集ソフトであるFinal Cut Proの対応状況が気になるところ。以前OS 9時代にiMovieでこのカメラを使ったことがあったんだけど、そのときには映像の読み込みはOKだけど、テープに書き戻す際にはFireWireからキューを出せない、というサポート情報がありました。これはまあ、QuickTimeのバージョンをあげることで解決される問題だったし、そもそもFireWire-DVカメラをつなぐのは標準規格としてサポートされているものなので大丈夫だとは思っていたのだけれど、なにぶん古いカメラなので切り捨てられていたりするかなあとちょっと心配でした。

Final Cut Pro ビデオにプリント とりあえずやってみないとわからないので、実際に今日書き出しを行ってみた。Final Cut Proはあっさり認識し、ソフト側からのカメラの制御もしっかりと動きました。早速Final Cut Proから「ビデオにプリント」を選び、頭に10秒のカラーバーを入れるように設定をして、書き出してみた。待つこと58分、終わったと思いカメラ側で確認してみると、なんと録画されていない!「やっぱり駄目なのかなあ」と思いつつ、書き出しの設定を確認してみると、「自動で録画を開始」というチェック項目がはずれている。もしやと思い、これをチェックしてプリントのジョブを実行してみると、しっかりとカメラが録画モードに入った。結果的に何の問題もないことがわかりました。

 次に取り込みの方はというと、こっちも何の問題もない。カメラ側で映像を再生して、「すぐに取り込み」をしてもキャプチャできるし、取り込みのダイアログからIN-OUT点を指定して読み込んでもちゃんと自動的に制御されて取り込まれることを確認できました。

 いやあ、こうしてみると便利な世の中になったものです。昔はそれぞれの機器に独自のドライバが必要で、そのドライバがサポートを打ち切ると、強制的に最新OSやソフトウェアで使えなくなってしまうものだったんだけど、標準化が進むことで、過去との互換性も取れるようになったんだね。デジカメもほとんどはドライバレスで動くし。

 このカメラ、古くてもまだまだ使えそうです。

東京国際フォーラムガラス棟・地上7階
年がら年中行っているクライアントさんのところでWebで流す映像の撮影をしました。基本的にはHDVを1080pで回すので、あくまでスチルは補助の補助的な役割でいろいろととることができました。

7階にある『東天紅』というレストランの取材しに行くと、人が誰もいない。それよりも、普段は見ることができない7Fからの距離を堪能しました。

すごいコンセプトを持って作っているんだろうなあということはよくわかるのだけれど、6畳一間に効率よく(?)住んでいる人間としては、無駄なスペース使っているなあ、という印象の方が多いです。まあ、空のブルーと人工的な作りモノとの差を楽しむ写真なんだろう、これは。

DW-Q28A先週、新PowerMac G5が発表されて、僕のG5はついに型落ちになってしまいました。が、別に僕はベンチマークオタクとかではないので、たいして悔しくも悲しくもありません(笑)。要は自分の使い方で満足できればいいわけだし。とはいっても新型との差は気になるところですけど(笑)。Quadは明らかに早いだろうけど、デュアルコアのシングルプロセッサーとシングルコアのデュアルプロセッサー、同じクロックなら大して変わらんような気がするし。グラフィックの規格がPCI-Expressに変わったことは、これからの拡張性を考えると羨ましいところだけど、ゲームとか3Dとかやらないから、CoreImageみたいなのが次に出てくるまでは気にしなくて済みそうだ。

さて、いま一番大きな問題は、内蔵のSuperDriveの問題。僕のG5にはSony OEMの『DW-Q28A』というドライブが乗っかっているんだけど、こいつがDVD焼きミスを連発する。最初はドライブとメディアの相性かと思っていたんだけれど、いろんなメディアのいろんなスピードのやつを使ってみたけどやっぱり書けるモノと書けないモノがある。

Apple純正のDVD-Rメディアでは、今のところ何の問題もないのだけれど、たとえば太陽誘電の8倍速DVD-Rは、書き込み成功確率がいまのところ50%。失敗するときは、必ずリードアウトの書き込みのところでエラーを出してくれる。太陽誘電はいまとなっては唯一の国産メディアメーカーになってしまったし、品質もいいみたいなので、ロット不良とは考えたくはないんだけどなあ。昔買い貯めておきながら、スピードが遅くてなかなか使えなかった三菱化学の2倍速DVD-Rなんて、ふつうに書き込みが終わって出てきた盤面を見ても何も書かれていない有様。これはDVD Studio Proを使ってもToast Titaniumを使ってもダメ。
そのわりに、一時保存用・試し書き用に買った「消える魔球」と噂のPrincoの4倍速DVD-R for VIDEOは、一度も書き込み失敗がない。とはいえ、書き込んだDVDを家庭用のDVDプレーヤーで見てみると、変なところで再生が一瞬止まったりする。つーかこれは、明らかにPrincoメディアがクソだということなんだろうけど(笑)。

唯一救いなのは、いまだに激高なDVD+R DLメディアでの書き込み失敗がないこと。いまのところ国産のDVD+R DLメディアで、うちの近所で買える最も安いメディアはTDKのDVD+R DLメディア(リコーのOEMメディアみたい)で1枚897円@PCデポ調布本店。失敗するたびに1,000円近い金額がゴミになると思うと怖くてたまらないっす。

.Macパッケージ.Mac Retail Box
今月で.Macの更新がかかった。自動更新をONにしていたはずだったのだけれど、ふと.Macのページを見てみると、「有効期限が切れました」、とのこと。アカウントを見てみたら、自動更新がかかっていなかった。う〜む。その場でカードの情報を打ち込めば更新はされたのだろうけど、せっかくだからと思って仕事帰りにApplestore Shibuyaまでパッケージを買いに行き、無事更新をすませたのが先週末でした。

 そしたら今日、.MacアカウントにApple.Macチームより下記のメールが送られてきました。簡単に言えば、9,800円の個人用パッケージに18,800円のファミリーパック用のシリアルを入れて販売してしまったから、運良くそのパッケージを買った人にはファミリーパックをプレゼントします、とのこと。仕事・個人で3台のMacを使うので、.Mac Syncにはとってもお世話になっているが、正直それ以外の機能(iDiskやらホームページの公開やら)はほとんど使っていないので、9,800円のが18,800円のものになってもそれだけお買い得だって気はしないんだけどな...、しかもファミリーパックったって、ファミリーいないし(笑)。まあ、どっちにしろ使っていなかったVirexがなくなったから、値段は安くなったからよかったんだけどね。

 プライスパフォーマンスはともかく、.Mac Syncはかなり役立っています。仕事・個人のマシンで情報共有というのが本来の魅力なんだろうけど、一番助かっているのは.Mac Syncを欠けておくことでシステムの入れ替えの手間が省けること。とりあえず書類とメールだけとっておけば、簡単にシステムを入れ替えて、過去の悪行を忘れられるわけで...。これがないと、ブックマークの元ファイルはどれ、アドレスブックのデータはどこに入っている、などなどいろいろ気を遣わなきゃいけない。頭の悪い僕にとっては、そういう状況に陥ると、大事なデータのバックアップをとるの忘れて泣くのが関の山なので。という冗談はともかく、.MacSyncは本当に役にたっている。あとのサービス、年間9,800円なら安いっ!て思えるくらい充実させてくれれば、お買い得パッケージなんだろうけどなあ。

この度は .Macパッケージ版をお買い上げいただきありがとうございます。最近販売された一部の.Macパッケージ版において、個人用とファミリーパック用の起動キーが混在していたことが判明しましたのでお知らせいたします。

お客様がお求めになった.Mac個人メンバーシップ用パッケージ版には、弊社の手違いにより、個人用の起動キーの替わりにファミリーパック用のキーが添付されていました。つきましては、お詫びのしるしとして、今回のメンバーシップ有効期間中において、お客様にはそのままファミリーパック用メンバーシップをご利用いただけるようにいたしました。どうぞファミリーパックの特典を無料でお楽しみください。

ファミリーパックには、合計5つの .Macアカウント(マスターアカウント1つとサブアカウント4つ)が含まれます。メールとiDisk用の共有保存容量として、マスターアカウントに1GB、サブアカウント1つにつき250MB、合計2GBが提供されます。サブアカウントを設定するには、www.mac.com/jp/の「アカウント設定」ページにアクセスしてください。ファミリーパックのすべてのアカウントは、iDiskの「Shared」フォルダを利用して、大切なファイルや書類を共有することができます。
ご質問があれば、.Mac サポートにアクセスして回答を検索するか、各セクションのFAQの下部にある お問い合わせフォームをご利用ください。

今後とも引き続き .Macをご利用いただけますようお願い申し上げます。

.Macチーム

MiniDVのテープを買いにふらっと近所のPC Depotに行ってみたら、iPod nano関連のグッズが売っていたので購入してきました。

iPod nano液晶保護フィルムサンワサプライ:iPod nano液晶保護フィルム
携帯型デバイスの宿命か、iPodは持ち歩いているとかなり傷だらけになります。特にポリカーボネートは細かい傷が付きやすいし、裏のステンレスも傷が付いているとかなり目立ちます。ので、神経質といわれようが、なるべくケースに入れて持ち歩くようにしています。さらに欠かせないのが液晶保護フィルム。カラーになって、操作のたびにバックライトが点灯するiPod nanoは、液晶の傷もかなり気になるはず。ということで、サンワサプライから出ている液晶保護フィルムを買ってきました。税込みで597円。まあ、この金額で液晶を傷から守れるのだから安いものかな。

iPod nano DockiPod nano Dock
これまた必須品のiPod nano Dockです。Apple製品には珍しく、発表直後から製品が潤沢に供給されているiPod nano(4GBモデルは品薄みたいだけど)ですが、純正のnano用アクセサリはかなり手に入りづらくなっているようです。昨日も新宿に行ったときにちょろっと見てみましたが入荷未定。そんな製品が調布のPC Depotにはゴロッと転がっていました。これはしめたものだと思い、早速購入@3,400円。これがないと、机の上にnanoが転がるような感じになってしまい、非常に邪魔だったんです。

iPod nano Dock早速iPod Touch Wheel 40GBモデルのDockと並べて設置してみました。こうして並べてみると、iPod nanoもDockも小さいっ。考えてみれば初代のiPodはnanoの数倍の大きさがあって5GBだったわけだから、技術の進歩ってすごいなあ、と改めて感動したりする。

あとは前にも書いたように、傷が非常に目立つデザインになっているので、ケースがほしいなあとねらっているんだけど、純正のシリコンケース『iPod nano Tube』はまだまだ品薄だし、サードパーティー製のケースも店頭ではまだまだ見かけない。早くこのあたりのアクセサリ市場が活性化されて、選択肢が増えないかなあと願っています。とりあえずは、前に買った『iPod ソックス』がたくさん余っているので、これでしのいでいます。

きーこの子ども?

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昼めしの材料を買いに行こうと外に出たら、アパートの隣家の屋根の上でにゃんこがぐっすりと眠っていたので、久しぶりに動物写真館をアップです。
たぶん、以前にうちのベランダで子供を産んだ猫(通称きーこ)の子どもだと思うんだけど...。
茶色のさばとら
いやあ、気持ちよさそうだ。秋めいてきて、昼間もかなり涼しくなってきたけど、日光浴にはちょうどいい季節みたいだ。

茶色のさばとら
ちょっと角度を変えて撮ってみた。ばたばた音を立てても、いっこうに起きる気配なし。たまに耳やしっぽがぴくぴく動いています。

茶色のさばとら
材料を買ってきて帰ってきてもまだ寝ていました。ちょっと観察していると、グルーミングを始めました。僕が口笛を鳴らすと...、

茶色のさばとら
「にゃあ〜」と、「何見てんだよ〜」と言わんばかりに僕の方をにらみました。まだちょっと眠そう...。

この子には、夜にもよく遭遇しているので、なんか名前つけてやらないとなあ...。募集中です。

Special EventでNew iPodを発表10月12日にAppleがスペシャルイベントを開催すると発表してから、いろいろと噂になっていました。やれビデオ対応のiPodが出る、iPodではなくてPowerBook G4のアップデートだ、いやPowerPC 970MPを積んだ新型PowerMac G5だ、などいろいろでした。その答えが今日出たわけです。

まずは大方の予想通り、ビデオ対応のiPodが発表されました。iPod PhotoやカラーディスプレイのiPodは厳密には第四世代に区分されていたので、これでついに第五世代のiPodになります。ビデオ対応とともに、iTunes Music Store(iTMS)でもミュージックビデオの販売が始まっています。これをiPodに入れて外出時に見るかどうかはともかくとして、やっぱり好きなアーティストのPVって見たいし、見てみると楽しいし。iTunesの楽しさって、もちろん音楽を手軽に聴けるようになる、というところにもあるのだけれど、切手収集というか、コレクター魂をくすぐるというか、「集めて、ライブラリを構築することに意義がある」的な楽しみも多分にあると思っています。iTunes 4.8から動画ファイルのライブラリ登録はできるようになっていたのだけれど、今日ビデオ対応iPodが出たことによって、Appleが考えているスタンダードなエンコード(MPEG-4もしくはH.264)方式が示されたことになるので、現在持っているPVをそのエンコードに変えて、iTunesの中に取り込んでいこうと思っています。

 個人的にはミュージックビデオ以外の映像コンテンツが見られます、たとえば「映画なんてどこでもみることができます」と言われても、ほとんど食指は動かなかった。でも、今日ビデオiPodが発表されていろいろと考えると、Videocastなんてことができると、結構おもしろいかも。たとえば、朝5時倉にやっているニュースをVideocastで配信して、電車の中で新聞を見るかわりにそのビデオを見る、なんてこともありかと思う。しかも、その番組に登録しておけば、自動的に新しい番組をiPodの中に放り込んでくれる。僕らがやることは、とりあえずiPodをDockに刺すだけ。そうすると、Macが自動的に見たい映像を探してきてくれて、かつ音楽ライブラリーの整合性を取ってくれる。それが終わったら、僕らは持って行くだけ。そういう意味では、新聞の代替品として働くようなiPodも考えられるわけだ。う〜ん、おそろしい。

 まあビデオ対応iPodは別に驚くことでもなかったのだけれど、その後に驚いたことが2つ。だって、このあいだバージョン5になったばっかりじゃん、iTunes。iTunes 6にアップデートしました。基本的にはビデオ対応を一つのキーとして考えていて、それに対応したからバージョンが1あがった、ということなんだろうけどな。iTunes 6になってからは、同時にQuickTime 7.0.3も落ちてくるようになりました。iBook G4では、iTunesでの曲の読み込みが5倍速前後しかでなくなってしまっていたんだけど、QT7.0.2、7.0.3とバージョンがあがるにつれて、6倍から7倍前後が常時出るようになりました。少しずつQT7まわりも最適化されているんだなあと思ったりしてみました。

あとびっくりしたのは、iMac G5アップデート。全然聴いていなかったし。スペックアップ+iSight+Front Rowによる、「家電化作戦」をしようという戦略なのかしら。いや、やっぱりMacを立ち上げないと使えないみたいだから、家電というのとはちょっと違うかな。拡張性が必要な僕にとっては、iMac G5は箸にも棒にもかからないマシンのだけれど、Macをリモートコントロールできる仕組みはほしいなあと思った。最近G5を立ち上げても、音楽聴いたりとかしていないから、これがスタイリッシュに走査できるようになるとちょっとうれしいかな。iMac G5はいらないけれど、Front Row+受信キットは別売りしてください。

 まあいずれにしても、一つのサービス・製品から一つの未来が見えるのではなく、アップルは一つのサービスから2〜3個の未来を見せてくれるし、それぞれの人がデジタルライフを、究極のアナログである「感性」を使って整理しながら楽しんでください、というなかば論理破綻的なメッセージが、すごくリアルで受けているのだと思う。
 たかが製品発表会で、こんな楽しい妄想や予想をふくらませてくれる会社はもう少ないね。これからも頑張って革新的な企業として賞されるように頑張ってほしいと思います。

とはいえ僕は金がないので、New iPodは買えません。古いiPodでも、可能な限りの機能は使えるようなアップデータを出してくれることを祈ります。タッチホイール40GBのモデルなんだから、歌詞表示ぐらいはできるよね?

昨日、偶然にもVide Music Ch.のページを見ていたら、Space Shower TVでくるりの新曲『Baby I Love You』を放映するとのことで、早速Macで録画しました。前後のよけいなCM等をFinal Cut Proで削除して、クリップ部分だけをmovファイルとして書き出しました。
ふだんならここでMPEG-2化してDVD Studio Proに持って行くところなんだけど、今回はせっかく買ったので、Toast Titanium 7のDVDオーサリング機能を使ってみようと。
Toast Titanium 7
まずはToast Titaniumを開き、ビデオタブを選択します。で、DVDにしたい映像をウインドウの中にドラッグ&ドロップで放り込む。書き込み時に自動的にMPEG-2にするので、ここはソースの映像をそのまま放り込めばいいみたいです。
Toast Titaniumu 7
そのとき、ドロワには右のような画面が出ています。フォーマットは「DVDビデオ」を選択し、メニューを利用するかどうか、ディスク挿入時の動作や連続再生の動作などを設定します。エンコードを「自動」にしておくと、ソースの長さに合わせてビットレートを調整してくれるみたい(基本的には可変ビットレート(VBR)でのエンコードをするらしい)。が、自動だと、ソースが4分21秒という短い映像なのに、平均ビットレートが4Mbpsで、最高が8.0Mbpsというよくわからないビットレートの設定。ちょっと自動じゃ信用できないので、エンコードをカスタムに設定しました。すると下の「詳細」ボタンを押せるようになります。
Toast Titanium 7
詳細画面では、ディスクの名称やメニューのスタイル、ディスク挿入時の動作などを設定するタブである「ディスク設定」画面が開きます。上の二つの項目は、ディスク挿入時の動作に関するもので、ドライブを入れたら自動再生する場合は「ディスク挿入時自動再生」にチェックを入れます。複数のトラックがあり、それを連続して再生したい場合には「すべての項目を続く再生をする」(日本語おかしくね?)のチェックボックスを入れます。DVDビデオのメニューにソースの映像を流す場合には、「ビデオのシーンメニューを含む」にチェックを入れておく。残りはスライドショーやDVDミュージックを作る場合の設定だからとりあえず無視。ちょっとこの辺の機能のまとめ方、どうだろうと思う。わかりづらいよね。
Toast Titanium 7
かたやエンコードタブには、画質を向上させるための重要な設定ができます。VBRでは、平均のビットレートをもとにエンコードし、激しい動きやちかちかする動きがあった場合には、その部分のみエンコードレートを上げて画質のバランスとディスク容量の節約をすることができる技術です。標準ビットレートが4Mbpsとちょっと物足りなかったので、これを6.5Mbps(いわゆる60分のソースを一枚に収めるための映像ビットレート)に上げて、最高のビットレートは8.0Mbpsのまま。DVDの規格自体はコンテンツのビットレートの合計が10Mbpsに収まっている必要があるので、これぐらいが限界かなあと。比較的きれいな映像にしたかったので、「動き予測」は最大にして、隣接のビットの変化を見て予測をかける「Half-PEL」の機能ははずしました。優先フィールドは何を選んだとしても、最終的にそのメディアがプログレッシブ対応でなければインターレース方式となる。ので、インターレースしか写せない僕のDVDデッキでは正直どっちでもイイです。
重要なのは、従来のPCM(48KHz)とDolbyだけではなく、PCMに96KHz/ 24bit音声を選べるようになったところ。これはソースがかなり音声に気を遣っているようなものだったら、しっかりかけておいた方がいいかなあ、とおもう。所詮DVで一度つぶしている部分はあれど、音楽のクリップなんで、24bitの設定にしておきました。
Toast Titanium 7
もう一つ忘れてはいけないのは、映像編集画面です。この画面ではVHSとDVDの決定的な差の一つである「チャプタ」を映像に設定することができます。チャプター設定といっても簡単なものですが、スライダーを動かすことで、チャプターの設定ができるようです。

こうしたことを全部追えて、最初の画面の赤丸ボタンを押すと、自動的にソースファイルのエンコードが始まり(ソース映像の長さによってはそれなりの時間がかかります)、エンコードが終わると書き込みのフェーズに入り、焼き上がります。使ったのが台湾製のSPIN Xという激安メディア(DVD for Video for VIDEO 50枚で 1,400円前後)なので心配しましたが、特にエラーなく焼くことができました。焼いた後は、うちの民生用DVDデッキVictor XV-Q10で再生してみたけど、コマ落ちとか、音割れとかは全然なし。タイトルが終わると自動的に再生されるので、停止ボタンを押すまでエンドレスに再生されます。

肝心の画質なんですが、まあ微妙な差でやっぱりCompressorの勝ちかもしれない。若い子が原付に乗っていて、その後ろにある車の映像なんてのはあきらかにシャープネスに欠けてるし、暗いシーンでも、明るさが変化するところに変なモスキートノイズが乗ったりしている。まあ、きにならんところなんだけれども。

やってみると、Toastでもけっこう多くの機能(特にメニュー関係)が利用できるんだなあ、と感じました。が、簡単さではToast TitaniumやiDVDに一律の長があるかな、と思います。超初心者はiDVDで、少しいじりたくなってきたらToast Titanium 7で、もっともっと懲りたくなってきたらDVD Studio Proで、という流れもアリだと思います。いずれにしても、簡単にDVDビデオを作成したい環境としては、十分な機能を持っているのがToast Titanium7なんだなあと改めて思いました。

Roxio『Toast 7 Titanium』(パッケージ版) 17,980円

Toast 7 Titanium

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icn_Toast_Titanium_128.jpgToast 7 Titanium
なんだかここのところソフトウェアのアップグレードにかかる支出が多いなあ。今度はMac用CD/DVDレコーディングツールの『Toast 7 Titanium』です。正規ユーザー向けにアップグレードの案内が来ていて、パッケージ版が半額で買えるので、あまり必要性を感じていなかったんだけど、とりあえず頼んでみた。

 旧Mac OSの頃は、CD書き込みソフトとして、BHAの『B's Recorder』やAplixの『Mac CDR』、そしてToast Titaniumの前身、『Adaptec Toast』など、いろいろな選択肢があった(といっても、基本的にはドライブの対応がそれぞれ違ったので、使っているドライブに対応したソフトを使わざるを得なかったんだけど)。が、Mac OS Xへの移行で前者二つは見事に脱落(B's Recorder Xは現在ドライブバンドルのものが細々と生き残っているけど) してしまい、すでにToastの寡占状態になりました。OS標準でディスクがかけるようになったので、開発資源を投入するほど未来があるソフトウェア市場ではなくなったと判断しちゃったのかしら。OSで書けるとはいえ、あくまで最低限の話なので、独自の音源からCDを作ったり、DVDの最終的なオーサリングをしたりといったことには、やっぱりこうしたツールが必要になるわけです。

 今回の新機能としては、ここに詳しく書いてあるとおり、
・24bit/96KHzの音楽ファイルに対応し、DVD-Audioディスクが書けるようになった。
・複数枚の分割書き込みに対応して、一枚のディスクに入りきらないデータを複数枚のメディアに分割して保存することができる。
・2層DVDを1枚のDVDに圧縮して保存できるようになった(CSS暗号化されているDVDは不可)
・DivXコーデックを同梱し、DivXで保存された映像をDVDに書き込めるようになった。
・多種のビデオに変換できるようになった
という感じ。書き込み型DVDの普及により、映像系の機能が強化された、という感じかな。

個人的に一番使いそうな機能は複数枚の分割書き込みだと思う。DVDオーサリングにはDVD Studio Proを使ってるし、ビデオ変換にはQuickTime Proを使っているし、録画した映像は基本的にはMPEG-2エンコードしてDVDに焼き付けるので、DivXにしてPCに保存しておく必要性を感じないので。それよりも、消したくないDVのソース映像とか、ねんのため撮っておきたいMPEG-2のソースファイルだとかをDVDメディアに保存する、という機会が多くありそう。ちなみに2層DVDのトランスコード圧縮は、別パッケージとして売り出されている『Popcorn』の機能として提供されていたもののようです。

正規ユーザーには特別アップグレード価格が用意されている(期間限定)ほか、FireWire外付けTVチューナー『Eye TV』との抱き合わせアップグレードも発表されています。IOのGV-1394TVを使いDVで保存・編集した後MPEG-2でDVDに保存する、という今のソリューションに満足しているので、この抱き合わせ販売には興味がなかったけど、Macでテレビを見たいと思っている人にはちょうどいいアップグレードなのかも。Eye TVの市場価格、高すぎると思うし。

とはいえ、ディスクを書くためのソフトがいろいろな機能に対応しているということは、他のソフトの補助的な役割をさせることもできるので、「保険」といった感じでこれからもアップグレードしていこうかなあ、と思っています。それにしても17,980円って、パッケージ版、ちょっと高すぎでないですかねえ...。

Transmit 3 パッケージ版Transmit 3(パッケージ版)
昨日、渋谷のビッグカメラでパッケージ版を購入して、早速今日の作業から使ってみました。結論としては、Transmit 3、「かなりイイ」です。

この間のエントリで「OSとの親和性が高い」と書いたのに見逃していた機能として、ブックマークの.MacSync機能があった。僕は会社のPowerMac G4、モバイル(?)機のiBook G4、自宅のPowerMac G5と、3台のMacを使って仕事をする可能性があるので、この3台でサーバのブックマークデータを共有できるのは非常にありがたい。とはいっても、キーチェーンもいっしょに.Mac SyncをONにしておかないとパスワードが通らずに使えないのだけれど(笑)。

 あと、いままで1ペインのFTPで慣れていたからわからなかったのだけれど、ローカルとリモートの2ペイン式のウインドウってけっこう使いやすいモノなんだと感心しました。特にTigerになってからは、PHPのスクリプトをSafariにドラッグ&ドロップすると、コードを丸出しにするだけになってしまったので、ローカルでPHPのコードを組み込んだページのプレビューができなくなってしまった(Pantherまでは、PHPのコード以外の部分はレンダリングして表示してくれていたのだけれど)。それ以降は、作業中のフォルダを更新日でソートしておいて、更新したモノを片っ端からアップロードしてブラウザで確認する、という作業の繰り返しになったので、1つのウインドウの中でローカルとリモートの同期状態が一発でわかるようになる。これは思った以上に便利でした。

 Fetchのときは、FTPクライアントなんていうベーシックなソフトは「変わらないこと」が一番だなんて思っていたりしたけど、 他のクライアントやOSの新機能で、開発元が「便利だ」と思ったモノを積極的に取り入れてもらえると、たかがFTPクライアントでも新しい経験ができる。仕事もかなりタイトだったのだけれど、そんな新しい経験の中で、比較的軽いストレスで乗り切れた一日でした。FTPをよく使うWebデザイナーやプログラマの人は、一度使ってみることをオススメしたいです。

iPhotoブック去ること10月4日は、甥っ子の誕生日でした。叔父さん(と呼ばせないけど)としては、やっぱり何かをしてやらんといかんなあと思っていたけど、さすがに小学2年生ともなると、誕生日に要求してくるモノもそれなりの値段がしてくる。昔は適当な人形とか貯金箱とか買ってやれば喜んでいたんだけど、そうはいかなくなってしまうものね。もうちょっとロマンチックなモノはないかと考えて思いついたのが「iPhotoブック」。Kiss Digitalを使って甥っ子・姪っ子軍団の写真を撮ってみるものの、いちいちプリントしておくほどマメな人間ではないので、iPhotoにはかなりの数の写真がたまってしまっていた。これをiPhotoブックとして装丁して送ってやれば、なんかロマンチックかなあと。

 簡単にできると思っていたのだけれど、これがまたこり始めるとけっこう大変。手順としては以下みたいな感じで単純なのだけれど。
1. ブックに収録したい写真の候補を選んで新しいアルバムを作成する。
2. 1のアルバムをベースとして、新規ブックを作成。
3. テンプレートを選び、表示されるレイアウトに写真をドラッグ&ドロップ。
4. 文字が入れられるところには直接文字を入力する。
いちばん大変だったのは、やっぱり構成を練るところ。テーマとしては2人目の甥っ子(次男)が生まれるところから3人目の姪っ子(長女)が生まれるところまでをシークエンスとして、1人目の甥っ子(長男)を中心に兄弟の写真をちりばめる、という感じの構成にしたのだけれど、なんだかんだと多少はストーリー性を感じさせるような写真の並びにしかったし、構成的にいい写真があったと思ったらピンぼけだったり。普段はふつうに接しているけど、フォトストーリーとかって、こんな感じで構成に苦労するものなのかなあと変に感心したりしてみました。

iPhotoブック:データの転送
 とりあえずおおむね構成が終わったら、最後の仕上げになります。表紙の色を選び、会計のためのApple IDと配送先の設定をします。ハードカバーのネイビーを選び、装丁も高級なものにしてみました。1冊3,700円で、配送料は900円。税を含めると1冊合計で4,830円になります。これが安いのか高いのかは仕上がりをみてみないとわからないね。最初は姉貴のところとじっかにおくろうとおもったのだけれど、一度の処理で2つの場所に送る設定ができないようなので、とりあえず今回は姉貴のところだけに送ることにして、「今すぐ購入」ボタンを押すと、写真のデータをサーバに転送します。使った写真のほとんどがJPEGだったけど、何点かRAWのモノもあったはず。それでも11.4MBの転送で済んでいるので、RAWのものは撮影時設定のプロキシJPEGだけを送ってるみたい。

 まあ、こんなことをしても甥っ子は喜ばないだろう、たぶん(笑)。こどもって現金な存在だから。まあ、一度使ってみたかった機能だったから、それでもよしとすることにしました。到着したら姉貴の家に確認しに行ってこようと思っています。k@tu hatena blogさんのエントリには「期待通りの出来だった」と報告されているようなので、ちょっとできあがりに期待しましょう。しかし、フランクフルトからって...。

Transmit 3Transmit 3(Panic Software/Act2)
 最近になって仕事で立てたサーバへのFTP接続がうまくいかない。稼働当初はLISTコマンドからの返りがなかなか戻ってこず、ディレクトリにあるファイル一覧が落ちてこなくなった。これはデータセンターに連絡して、FTPサーバのIDENT認証なるものを解除することで事なきを得たんだけど、次はファイルの転送速度がまったくもって上がらない状態に。LISTコマンドへの返答はWindowsのFTPExplorerでも再現した問題だったので一貫していたんだけど、転送速度が上がらない問題はどうもMac固有の問題らしい。

 FTPソフトは漢字Talk 7.5時代から「Fetch」を使っていたんだけど、とりあえず問題究明のために別のクライアントでアクセスしてみようと、アヒル隊長こと「Cyberduck」をインストール。Cyberduckでは、速くはないまでも、Fetchよりは転送速度が出る。サーバとのコマンドのやりとりをみれば、両者の違いがはっきりするのだろうけど、Cyberduckにはサーバとのやりとりをコマンドラインで表示するようなオプションがない。結局いろいろと調べた結果、FetchでMac Binaryを有効にしていると、どうも「MACB」というコマンドを随時送っているような挙動があることがわかりました。むろん相手はLinuxのマシンなので、そんなコマンドは理解できるはずもなく、「Can't Understand」というコマンドが返ってくる。

FTPソフト Transmit 3 仕事柄、FTPソフトはブラウザ、テキストエディタの次によく使うソフトなので、なんだか新しい経験をしたいなあと思い、いっそのことFTPクライアントソフトを変えてしまえ!、というわけのわからん行動に出ました(笑)。CyberduckもCocoaアプリらしいインターフェースとかが気に入っていたのだけれど、やっぱりコマンドのやりとりをモニタできないのはちょっと痛かった。で、選んだのが、「Transmit 3」。漢字Talk時代を引きずっているFetchよりもインターフェースが洗練されていていい感じです。

 このソフトのおもな特徴を挙げてみると、
 ・SFTPやWebDAV、FTP with TLS/SSLなどのセキュアな接続に対応
 ・Mac用のFTPクライアントでは珍しい2ペイン型の表示ができる(左にローカル、右にサーバ)
 ・各ペインをカラム表示にすることができる
 ・Bonjourでのブックマーク共有やiDiskへのアクセスが可能
 ・タブが使えて、サーバtoサーバのデータ転送ができる
 ・リモートパスを設定しておくと、DockのTransmitアイコンにファイルをドラッグするだけでアップロードできる「DockSend」機能(これはおもしろいかも)
などなどで、純Cocoaアプリらしく、非常にOSとの親和性が高い。Fetchよりは動作速度は遅いものの、iBook G4 800MHzでも十分動く。上の画面にもあるYour StuffとTheir Stuffのように、日本語化に苦労している部分も見受けられるけど、Spotlightへの対応やDashboard Widgetの提供など、OSの新機能を積極的に取り入れていこうとする気概もなかなか。

 ずっと使ってきたソフトを使わなくなるというのはちょっと寂しい気がするけど、こうやって新しい技術への対応をまざまざとみると、やっぱり新しい経験ができるというのは喜ぶべきことなんだろうなと思ったりもする。Fetchはバージョン5になってからインターフェースが一新されてOSとの親和性が高まったみたいだけど、日本語版が出るアナウンスはないしなあ。変えるにあたってほかのFTPクライアントもいろいろと調べてみたけど、いまのところTransmitが僕にとってのベストチョイスかなと。FetchはサブとしてHDDに残っていてもらい、これからはTransmitを使っていこうと思っています。

 どうでもいいことかもしれないけど、Fetch(フロッピーを加えた犬)といいCyberduck(アヒル)といいTransmit(チョロQみたいなトラック)といい、FTPアプリケーションのアイコンにはポップなものが多いなあ。

アクト・ツー(日本語版代理店・http://www.act2.co.jp/Transmit/
パニック・ジャパン(開発元日本語ページ・http://www.panic.com/jp/transmit/
パッケージ版:6,090円(税込)・ダウンロード版:$29.95

リトル★ハッカー 「ハッカー」になった子供たちリトル★ハッカー 「ハッカー」になった子供たち
 先週末、じいちゃんの法事で久しぶりに実家に帰ったので、その途中にブックオフで買ってみました。 「ハッカー」になった子供たち、という副題が示すとおり、ティーンエージャーの子供たちがハッカーとなるまでの生い立ちや考え方、現在までを縦断的に追ったルポルタージュ作品です。

 ハッカーというとすでに悪いイメージがついているかもしれないけれど、もともとは「コンピューターに精通している人」を指す言葉であって、ネットワーク上で悪さをする人を指すわけではない(悪いことをする人は「クラッカー」なんて言い方をされたりするんですが、この辺の定義はGoogleとかで検索してもらった方がよりわかると思います)。ので、いろんなオンラインサービスにDDoS攻撃を仕掛けてネットワークをダウンさせたことで有名な「マフィアボーイ」の事例など、いわゆる「ハッカー」というスティグマ的な存在から、逮捕される前に足を洗った事例まで、幅広いレポートが載っています。

 大学院時代、ミクロ社会学的なアプローチで人々のライフスタイルを調査し、エスノグラフィー(「民族誌」)としてまとめて、特定の社会理論でそのライフスタイルを分析する、という研究をしていたせいか、いわゆるルポルタージュ的な作品を読むのは結構好きです。特にこの作品は、対象者がコンピューターに「ハマる」前の生い立ちから追っているところがおもしろいところ。日本で典型的な「コンピューターオタク」像って、「部屋に閉じこもって朝までPCの前でコンピュータをいじっている」っていうものだと思うし、こうしたイメージが「ハッカー」のイメージとつながっているんじゃないかな。こうしたイメージの連鎖は決定的に間違っていると思う。たしかに幼い頃に両親が離婚し、放っておかれる中でコンピューターに目覚めるという例もあるのだけれど、スポーツをし、ふつうに人間関係を保っているような子供がハッカーとなる事例も多く報告されている。ハッカーという人格が、特定の環境の中で特殊に育った人ではない、ということがよくわかる。

 ハッカーという存在について書かれたあらゆる本・テクストに書かれていることは、「Knowledge is The Power」、知識は力なり、ということ。そしてその知識を、能力のある人間で共有することでより大きなことができるようになる。知識を持つ仮定には、家にあったビデオを分解してみて、その動作からいわゆる精密機器がどのような形で動いているのかを確認したことをスタートして、それが単一の機器からネットワークに存在するあらゆるコンピューターに拡大していく。単純に言うと、コンピューターという客体に対して非常に強い探求心を持った人がハッカーとして育ち、ネットワークを通じて知識を共有し、自分の知識を拡大していく。そして閉じられたサーバやネットワーク機器に不正に進入していろいろとやってみるようになる。やっぱり根は「好奇心」なんだとおもう。

ひとつひとつの事例は少し文章量と説得力に欠けるところがあるのは不満なんだけど、時系列的に事例を追えていることが、この本の意義だと思う。もう一つのこうしたハッキングルポルタージュの大作「カッコウはコンピュータに卵を産む〈上〉」に比べると、後者はハッカーという人間に重点を置いてまとめているのに対して、後者はハッカーのやったことと管理者の戦いがその詳細な戦法も含めて記載されている点で対比して読めるのがとても興味を引きます。

どちらもなかなかな本なので、読んでみてもおもしろいと思います。とくに「カッコウはコンピューターに卵を産む」はサイバーミステリーとして十分楽しめます。両本とも、ぜひ読んでみてほしいです。

iRiver MP3プレーヤー『iFP-890』ひょんなことから、iRiverのMP3プレーヤー『iFP-890』を手に入れてしまった。むろん、タダです。iTunes+AAC+iPod3台のユーザーである僕がお金を出して買うわけがない(笑)。僕にとって初めてのMP3プレーヤーだったDiamond Multimediaの『Rio 500』以来、久しぶりにApple以外の機器を使ってみました。

AppleもSonyも、音楽ライブラリを作るためのソフトがついてくるんだけど、iRiverはどうも考え方が違うみたい。好きなエンコーダーを使用してファイル用意してください、で、そのファイルが用意できたら、特定のユーティリティを使ってプレーヤーの中に転送してください、といった感じ。なので、音楽をMP3もしくはWMAにするためのソフトを探さないといけないわけ。ふつうならiTunesを使えばいいのだけれど、G5にはすでにiPodで使っているライブラリがAACで何千曲も入っているし、iBookには仕事をしながら聴くためのライブラリが構築済みで、そこにテスト用のMP3音源をつっこむ気にはならなかった。

ので、「こかこ〜だ〜」というLAMEベースのMP3エンコードツールを使って、Nine Inch Nailsのライブアルバム「And All That You Could Have Been」をMP3に変換してみた。待つこと2〜30分ぐらいで、MP3作成は完了。USBでiFP-890をつなぎ、専用の転送ソフト「iRiver Music Manager」を立ち上げて、そのウインドウの中にフォルダごとドラッグ&ドロップ。するとプレーヤーに転送が始まります。USB 2.0なので転送は結構速いです。転送が終わって曲を聴いてみると、ノイズもなくしっかりと聴けました。

が、正直な感想。「めんどくさい...」&「使い方がわからん...」。FMチューナーはついているし、ダイレクトにMP3で録音できたりと、確かにiPodより機能は優れていると思う。だけど、その機能へのアクセス方法がよくわからない。結局マニュアルを読んでみると、呼び出し方のキーはボタンの「長押し」だった。MODEボタンを長押しすると機能メニューが出てきて、ようやくFMチューナーを呼び出せたり、録音のメニューを呼び出せたり。中央にスティックのついた銀色のポインタがあるんだけど、こちらにも「MENU」って書いてあるんですが....。接続して、ユーティリティを立ち上げて、聴きたい曲をドラッグ&ドロップという簡単な作業も、iPodを使った後ではすごく面倒くさく感じてしまう。

こういう機器はPCに精通している人だけではなく、単純にDiskManやMDのリプレースとして買う人も多いと思う。そんなときはやっぱり、「直感的に使える」という要件が非常に大きくなってくるんだと思う。そういう意味では、iTunesの直感的に使えるインターフェースだとか、接続しただけで自動的に同期できるっていうiPodの仕様は、いまさらながらにうまく作ってあるなあと感心します。たまたまタダでもらったiFP-890でそれをすごく痛烈に感じました。こうやって比べてしまうと、あんまり使わないだろうなあ、という気になってしまう。でもせっかくタダでもらったんだし、使おう。FMラジオ&簡易MP3録音機として(笑)。